CITY THE ANIMATION8話の紹介。
8話の見どころは沢山あるが、光岳一座の講演について述べたいと思う。
この講演は光岳 伸晃がファイティングモンキー(サル)、ヘルバード(鳥)、ガー介(アヒル)、ハリ坊(ハリモグラ)、ミスターチュー(ネズミ)と劇をするが、自分は舞台袖で和太鼓を叩きながら伝統話芸のような語りを担当する。講演は光岳が演出作家としての才能を最大限に活かそうとしている。京都アニメーションのとてつもなく高い作画と演出の功績もあって、光岳の「アバンギャルドな演劇」が大変に洗練された様子に描かれている点が最高の見どころだ。
金欠の大学生・南雲美鳥は、とにかくバイト代(臨時収入)を当てにして光岳の劇団へ参加する。しかし、光岳は動物と劇団をやっているようなどことなく個性的な人物であった。南雲が演技をしようとすると、光岳から数多くの注文を突きつけられ、公演の直前まで南雲と光岳は裏舞台で激しいドタバタ模様を繰り広げていた。

CITY THE ANIMATION 8話
ちなみにではあるが、光岳 伸晃のCVをやっているのは福山潤さん。京都アニメーションではお馴染みの声優であるが、コードギアス反逆のルルーシュでは主役のルルーシュ・ランペルージ役として活躍した有名な声優だ。とにかくこの声優さんは今更言うまでもないことではあるが、一生懸命に出演する作品に向き合っているのが伝わってくると感じる。
幾多の困難を乗り越え、ついに幕が上がった劇団テカリダケの最新作ののど。光岳の言うこと動物が聞かなくなったりしたことなどもあり、動物との劇団運営はとても大変なものだと伝わってきた。 前のエピソードではその演劇は、漫画家あらゐけいいち先生ワールド全開の、誰も予想できない混沌としたものであった。あらゐけいいち先生のらしさが出ていてユーモア全開であった。
散々議論を交わした挙句、南雲が演じることになったのはただそこに座って、少し動くだけの桃太郎。南雲は運動神経がいいのでもっとそれを活かした役をすることもできると思うが殆ど座っているだけであった。
アニメーション制作をした京都アニメーションによると、この光岳の演劇シーンは「演出が絵コンテを切った後、自分でラップ調に音調をつけた映像を仮そめに作り、それに音楽を本気でおとし込んでいく」という、とてつもなく手間暇をかける手法で作成された。独特のテンポ感とシュールなBGMが合わさった、何度見ても見返したくなるアニメーションに仕上がっている。
必死に光岳のこだわりと一見するとシュールな講演に付き合い、なんとか公演をやり遂げた南雲美鳥。
「さあ対価をくれ」と要求をするが、光岳が南雲に支払った報酬は、現金ではなくまさかのお米券(米の引換券)であった。airの遠野美凪が国崎住人にお米券を渡して、国崎ががっかりするシーンを思い出した。この街でも貨幣経済は通じないのかとツッコミをいれたくなる。
給料は現金を期待していた南雲が、お米券を掴まされて絶望と憤慨するという、南雲らしい最高に悲しくもあり面白いオチで締めくくられている。このあたりは京アニ繋がりのネタとして見ていて楽しい。
光岳 伸晃は福山潤が演じたが、ルルーシュ・ランペルージ役のようなかっちょいい役から、このようなユーモラスな役まで熱心に演じているので一見の価値はありだ。アニメ日常の18話でも福山潤さんが演じたキャラは活躍した。
第18話のフェイ王国の飛行船内では、「スターラ姫(CV:日高のり子)を喜ばせることができたら金一封貰える」という過酷なレクリエーション(一芸を繰り出す大会)が開催されていた。
この大会に最初の挑戦者として登場したのが「兵士66番」である。

日常 アニメ18話
しかし、スターラ姫は大変に気まぐれで容赦のない性格であった。
兵士66番がを取り出してカップ&ボールマジックを始めて間もなくすると、スターラ姫は瞬時に飽きてしまい、無情にも「次」と飛行船から落下するスイッチを押す。クーデターに関わった兵士を平然と粛清していく姫は怒らせると兵士や視聴者が予想していないくらい恐ろしかった。
わずかの間の出演でありながら、福山潤の「自信に満ちた王宮のマジシャン志望者」からの「一瞬での落下・退場」という圧倒的な速さは、これぞ『日常』のシュールさの境地とも言えるキャラクター設定である。
光岳 伸晃や兵士66番はルルーシュのような主役級のかっこいい役ではなく、どちらかというと出番の少ないキャラであったり、色物のキャラであった。しかし、福山潤が演じていると面白さが倍増する。まだCITY THE ANIMATION8話を見ておられない方は是非アニメを見て欲しいと思う。