HALCALIが令和の時代に再ブレイクしている。
20年以上前に初めてHALCALIを見た時、第一印象はパフィーと似てるユニットが出てきたと感じた。
パフィーは部屋着を着て出てきたようなTシャツとジーンズ姿で何となく気だるげに歌ったりもする「脱力系のスタイル」で旋風を巻き起こした。
一方、HALCALIは「女子中高生の部活の延長」のようなノリで、さりげなく難しいラップもこなしていくスタイル。この「型にはまり切っていない格好良さ」は言うまでもなくパフィーと同じ系列に入っていた。
プロデュースの方法も似ていた。パフィーは奥田民生が長年培ってきたロックやポップスの要素を上手く取り入れていたと思う。HALCALIはRIP SLYMEのメンバーを中心に、FPMなどが、時代をリードしているヒップホップやダンスミュージックを「女性受けの良いポップス」として昇華させた。
今、HALCALIが再度ブレイクしているのはPUFFYが以前構築した「気取っていない自由な女の子の偶像」が、00年代のヒップホップ要素と融合して、現代の世代に再評価され、新鮮に捉えられているからと言える。

おつかれSUMMER
パフィーの「サーキットの娘」とHALCALIの「エレクトリック先生」を続けて聴いていると、時代を超えた「楽しければそれが音楽性になっていく」というマインドが繋がっていくのが分かる。
令和になってY2Kや2000年代の文化が再評価されているようだ。HALCALIのアルバムが売れていた時と同時期に売れていたアルバムが福山雅治やケツメイシのアルバムなので文化が再評価されていると言うのにふさわしい。
2000年代の初めの時なんて、youtubeやサブスクも無いのでHALCALIのアルバムを近所のCDショップかどこかで入手して聴いていたように思う。それもHALCALIの売れ始めた時は周囲にHALCALIのファンは少なかったので、少し行動力を要した。
2004年当時、テレビ番組「週刊ポケモン放送局」のエンディングテーマとしてマーチングマーチが用いられていた。アニメ本編とは異なるバラエティの要素の強い番組の模様に、HALCALIの軽妙で遊び心のあるラップが絶妙にマッチしていて2004年当時の視聴者にとって「ポケモンといえばこの曲」という印象を与えたように思う。
2025年から2026年にかけて、HALCALIの音楽「おつかれSUMER」がTikTokを中心に世界中で爆発的にヒットした。
当時リアルタイムで聴いていた世代には思い出のある名曲であるが、今のZ世代以下の世代や海外リスナーにとっては「20年以上前にこんなにオシャレで脱力系のポップアイコンが日本にあったのか」という新しい驚きを持って評価されているのが、現在の再評価の本質といえる。

HALCALI BACON
2025年後半から2026年にかけておつかれSUMMERが外国のTik Tokユーザーの間で「ダンス動画などのBGM」として使われ始めたというのには驚きもあった。HALCALIは昔あったユニットとして認識していて、再浮上することは無いだろうなと思っていた。
しかし、もしかしたら再評価されるのではないかと感じていたのでそれが思わぬ形で実現した。東南アジアではタイ、フィリピン、インドネシアなどで先行してバズった。
その後、アメリカやイギリスのインフルエンサーがこの曲を使い始め、全世界へと拡散した。
2004年からアメリカの「カートゥーンネットワーク」でハイ!ハイ!パフィー・アミユミが放送され人気が出たのだからまさに2000年代の文化は再評価されたと言えるだろう。パフィーの再評価とHALCALIの再ブレイクは図式が似ていないわけではない。
ピコ太郎さんのPPAPが世界中を飲み込むほどの社会現象になった最大のきっかけはジャスティン・ビーバーの一言であったから何が外国で評価されバズったりするのかは分からない。